2016年度_表現プロジェクト演習(佐渡のお祭に参加しよう!)
2016/9/21 佐渡 最終日(9月16日)
表現プロジェクト演習Q最終日です。
といっても今日は帰るだけですが…(´・ω・`)
折角なので15日分の報告で紹介しきれなかった佐渡の景色をお伝えします。
門付けの移動中ですが、こんな道を通ったり…
こんな絶景も目にすることができました。
柿の木もたくさんうわっていました。まだ青いですがきっとこれから美味しいおけさ柿になるはずです。食べてきたかったですね。
これは蕎麦の花でしょうか。白くて綺麗です。
山の方の家ではよく牛を飼っているそうで、門付けの最中に鳴き声が聞こえてくることもありました。
鬼の面。
鬼は赤二匹、黒一匹で、午前と午後で交代します。鬼は途中で面を外すことができません。かなりハードな役です。
門付けの途中で二回ほど獅子組と行き会いました。
長い。
神輿の先頭を歩く天狗。
中の人はほとんど前が見えてないようで、隣に人がいないと歩けないそうです。こちらもハード。
最後に旅館の前で。
全員何事もなく最初から最後までお祭りに参加することができました。
鬼太鼓という佐渡ならではの芸能に触れることができただけではなく、佐渡の人々の暮らしや自然を直接見て回ることができたこと、地元の方々と一緒に祭りに参加できたことなど、なかなか普段ならできないような体験をすることができたと思います。これを機に、もっと佐渡や佐渡の芸能について知りたい、と思えるような5日間になったのではないでしょうか。
以上、TA小山田でした!
2016/9/21 佐渡 四日目(9月15日)
表現プロジェクト演習Q四日目、ついにお祭り当日です。
朝5時半に宿を出発し、スタート地点である大浅生家へ。
法被、帯、鉢巻きをお借りします。
まだ眠そう?
朝6時、大浅生家に祭りの参加者が揃い、祭りが始まります。
まずお祓いをしてもらい、それから大浅生家に向かって太鼓を叩きます。
新大生にもお花を頂きました。一軒目からうらうちとナギナタの披露です。
朝一番からでしたがしっかり叩いて踊れています!
大浅生家にて太鼓を叩いたら、いよいよそこから各家への門付けに出発します。
晴天に恵まれました。
家から家までは、鬼を先頭に太鼓が続く行列を組んで練り歩きます。移動中も道中太鼓を叩き、そのリズムに合わせて伊勢音頭を歌いながら歩きます。太鼓の音が途切れることはありません。
門付けをする家にたどり着くと、まず鬼が家の庭へ走っていって「きりこみ」をし、用意していただいた食事や飲み物を頂いた後、頂いたお花の分だけ踊って門付けをします。
広いお庭の家もあれば、鬼がひとりで踊るのがやっとなほどの庭など様々です。
どの家でも食べ物飲み物が山ほど出ます。3軒もまわればお腹一杯に…
三日間、太鼓を教えて頂いた倉田さん宅で新大生宛にお花を頂きました。
様になってます!
家と家の間が遠く、また一軒一軒で休憩をとるので進むのに時間がかかります。一時間に3~4軒の門付けといったところでしょうか。
午前8時頃からかなり日が照ってきました。とても暑いです。
このあたりからだんだん眠気と疲労が…
12時半頃になるとお旅所に向かいます。このお旅所で、鬼太鼓と獅子舞、御輿の三つがそろいます。
道の向こう側に御輿がおり、獅子がそれに向かい合っています。鬼太鼓は獅子の後ろに控えています。
御輿と獅子がしばらく向かい合った後、獅子が道を譲り御輿がお旅所へ向かいます。獅子、鬼太鼓の順にそれに続きます。
御輿、獅子がお旅所に到着すると最後に鬼太鼓もお旅所に入り、御輿に向かって鬼が踊ると休憩に入ります。
休憩中…
2時ごろ休憩を終え、御旅所で門付けをして出発します。
少し曇ってきたせいか涼しくなってきました。
うらうちは格段にうまくなってきています!
だんだん道中の伊勢音頭や鬼の踊りにも合いの手が入れられるようになりました。
夕方5時頃、大椋神社の手前の海辺に太鼓・獅子・神輿が再び集結します。
獅子を先頭に鬼太鼓、神輿の順に神社の階段を上ります。
階段を昇ればすぐ神社のはず…なのですが、何故が先頭の獅子かなかなか動きません。
後ろが引っ張って進めないようです。当然その後ろの鬼太鼓と神輿も待ちぼうけです。
ちゃっかり神輿を担がせてもらっています。
ちゃっかり神輿の太鼓も叩いちゃってます。
午後6時、ようやく獅子が動いて神社の境内に入りました。
獅子、神輿の順に神社に向かいます。鬼太鼓は最後です。
神主さんにお祓いをしてしてもらってから、神社に向かって踊ります。
6時半頃、神社を出て門付け再開です。まだ回ってない家を周り、スタート地点でもあった大浅生家を目指します。
すっかり暗くなりました。
9時頃。疲労がピークです。
小学生がしゃがんだまま打ち子を始めました。元気ですね…
ここが門付け最後の家。あと少しです…!
10時半頃、ようやく大浅生家に戻ってきました…!
朝と同じように家に向かって踊ります。
地元の方に「上手くなった」とお褒めの言葉を頂けました!よかったです!
最後に鬼の三丁そろいを踊って、11時頃、全行程終了です!
朝6時から夜11時まで、たいへんな長丁場ではありましたが、それだけに最後の踊りが終わった時は安堵するとともに達成感と感動を覚えました!
何より全員無事に大浅生家に帰ってくることができてよかったです。お疲れさまでした!
2016/9/21 佐渡 三日目(9月14日)
表現プロジェクト演習三日目、最後の練習日です。
昨日と同じく朝10時から練習開始。うらうちに強弱をつけて叩く練習をします。
まずはうらうちの最初の6打だけ、強弱をつけて叩きます。
しばらく叩いて慣れてきたら、今度はいつも通りのフレーズで叩きます。
地元の方が叩く時の響きと近くなっています!
1フレーズ叩いたら交代する、という練習もしてみました。
あっという間に順番が回ってきます。せわしないですが楽しそうです。
休憩時間に、徳和の鬼についてお話を伺いました。
初日にも少し教えていただきましたが、佐渡の鬼太鼓には系統があり、赤泊地区は「まいはま系」という系統が多いそうなのですが、赤泊地区の中でも徳和は「まいはま系」ではなく、相川の方に多い「まめまき系」の系統なのだそうです。
また、二匹いる徳和の赤鬼のうちの口が閉じている方は、能面の「熊坂」という面に似ているとのこと。鬼太鼓が始まった時、その辺にあった道具で間に合わせをしたことによるのではないかとのことでした。それにしても能面がその辺にあるなんて、さすが佐渡です。
道中太鼓の練習や、お花を読み上げるときの合いの手のような叩き方も練習しました。
昼休憩を挟み、午後からまた太鼓の練習です。
強弱を意識してひたすら叩きまくります。途中、地元の方からスナップを効かせるなどのアドバイスが入ります。
休憩もせずなんと一時間半も叩き続けていました!皆さんすごい集中力です。
最後に少しナギナタの練習をして、宿での練習は終わりです。
夜はまた大浅生家にて合同練習。
明日は朝早いので、昨日よりも早めに練習を終え、宿に戻ります。
いよいよ明日本番!
2016/9/21 佐渡 二日目(9月13日)
表現プロジェクト演習Q二日目です。
朝10時から練習を始めます。
まずはうらうち(太鼓)の練習。
リズムはできてきたので、途切れないように交代で叩いていく練習をします。
太鼓に向かって右から入って太鼓の左側で叩き、同じように次の人が入って来たらそのまま左へ抜けます。半時計回りにループしていく感じです。
代わる人は音が途切れないようにタイミングよく入っていかねばなりません。
なかなか難しそうです。
交代するときに音が途切れてしまったり、うまく交代できても途中でリズムがおかしくなったり、太鼓のフチを叩いてしまったり…
太鼓と並行して、「ナギナタ」の練習も行います。
片足で跳ねながら、なぎなたを頭から構えて踊ります。太鼓のリズムに合わせて足を変え、またそのタイミングでなぎなたを一回転させます。
なぎなたを回すのに苦戦します。ヨットのオールのような感じの回し方でしょうか。
踊りの最後のきりこみという部分も難しいです。
地元の方から、足を高く上げる、刃は常に前に、など細かい指導が入ります。
それから、地元の方いわく、悪霊を地面に封じ込めたらしいので、跳ねるときは思いっきり地面を踏む!とのこと。
昼食を挟んで午後から練習再開。
太鼓のうらうちのリズムを一通り覚えたところで、今度は家と家を移動する間に叩く太鼓の打ち方を練習します。
これはうらうちほど難しいリズムではないかも?
またお祭り当日は一日中太鼓を持ってまわるとのことで、太鼓を持つ練習もしてみました。
子供が「打ち子」をする際は腰の位置で持ち、
移動の時と、大人が鬼などを踊る時は肩に上げて持ちます。
「めっちゃ重い」そうです…!
太鼓の重さを体感したあとで、またうらうちの練習に入ります。今度は強弱を着けて打つ練習です。
朝と比べて交代もスムーズになってきました。
「ナギナタ」も練習します。
3人で踊る時は、真ん中にいる人が自分のタイミングでリズムを取って踊り始め、左右の人がそれに合わせます。なので、3人綺麗に合わせて踊り始めるには、真ん中の人の掛け声が重要になります。
なぎなたを回すタイミングや上げた足の角度、動きにメリハリをつけるなど、細かな注意が入ります。
夕食後は旅館を出て、バスで徳和の大浅生家というお宅へ向かいます。
祭りに参加する地元の方々が集まり、練習を行います。
学生もうらうちに混ぜてもらいました。
まずは子供がばちを持って踊る打ち子から。
タイミングよく交代できています。昼間の練習の成果が出ました。
休憩を挟みつつ、次はナギナタやマサカリといった大人が踊る踊りへ。
ナギナタは学生も参加しました。
少しぎこちないようにも見えますが振りは完璧ではないでしょうか…!
21時頃に練習を抜け、宿へ戻ります。
2016/9/21 佐渡 一日目(9月12日)
TAの小山田です。
9月12日から16日まで、5日間に渡って行われた表現プロジェクト演習Qの模様を一挙にお伝えいたします!
一日目は新潟港佐渡汽船ターミナルからスタートです。
9時20分に新潟港を出発し、12時頃に佐渡両津港に到着。
生憎の曇天です。
ここからさらに車で一時間ほど移動し、祭りが行われる徳和へ。
5日間お世話になる旅館「サンライズ城ヶ浜」に到着。太鼓の練習もここが中心になります。
一日目ということで、まずは太鼓の指導をしてくださる地元の方と顔合わせをし、それから今回参加するお祭りについてお話を伺います。
かつてはお祭りに翁がいたり、面(おもて)をつけたりしていたそうですが今はしないとのこと。
また、徳和の鬼太鼓は相川の系統だそうで、踊りの振りも鉱山に関わる動作を表したものなのだそうです。
お話を聞いたら早速太鼓の練習へ。まずは地元の方のお手本。
鬼太鼓は想像以上にすごい音でした。部屋がびりびりします。ちなみに向かいの部屋にいても聞こえました。
ホワイトボードに用意していただいた譜面を見ながら、実際に太鼓を叩きます。
なかなかリズムが掴みづらいです。バチも太くて握るのが難しい。そして当然ですが、学生が叩くのと地元の方が叩くのでは音が全然違います。
苦戦中…
一時間ほど叩くとなんとなくリズムは掴めてきました。今日の練習はひとまずここまでです。
一時間ほど練習した後、旅館の周辺を散策。
丁度稲刈りの時期で、はざがけが行われていました。大学周辺などではなかなか見られない光景です。
祭りの会場の一つである大椋神社。
当日は徳和の鬼太鼓に加え、獅子と神輿もこの神社に集まります。
旅館の目の前は海です。その先の陸地は長岡だそうです。意外と近い。
夜からは集落内のお宅の庭で地元の方と一緒に練習する予定でした。が、悪天候のためこの日は中止に。残念…
今日は早めに寝て鋭気を養います。
2016/7/9 佐渡 第二回
表現プロジェクト演習Q、第二回です。
今回は佐渡の鬼太鼓について、中本先生に講義をしていただきました。
そもそも「鬼」とはなにか?
普通は節分など、人から忌み嫌われる存在を想像しますね。
ところが佐渡の鬼はその反対、人に喜ばれるもの。実際今回参加するお祭りでも鬼は3人登場しますが、各家々でご馳走を振る舞われるなど、手厚くもてなされるような存在です。
学説的には、「鬼」とは、「邪悪でありながら、同時に人々に祝福をもたらす」存在であるようです。マイナスの意味だけでなく、プラスの意味でやって来る存在でもあるとのこと。また、人間の力を超えた存在という意味で、「神と鬼は元来同義であった」という説もあるそうです。つまり佐渡の鬼は、人間の力を超えたものであり、邪悪ではなく人々に祝福をもたらす存在であると見ることができます。
普通ならよくないものである鬼が祝福をもたらす、というのはちょっと不思議な感じがしますね。
鬼について理解したところで、次は今回参加するお祭りの説明です。
佐渡の鬼太鼓は、お祭りの際に家を一軒一軒まわり、その家に祝福を与える「門付け」という芸能を行います。今回表現プロジェクト演習で参加するお祭りも同様です。
まわる家の数、なんと133軒!
学生の皆さんは、このお祭りで地元の方々と一緒に太鼓を叩いたり太鼓を運んだりする役を担当します。もちろんいきなり叩くわけにもいかないので、お祭りまでの3日間、とにかく太鼓を叩く練習をします。
過去の先輩方の雄姿を映像で。
上ふたつは鬼太鼓、下は鬼の踊りを習っているところです。
当然最初は皆たどたどしいそうですが、お祭り当日にもなるとなかなかさまになってくるとのこと。
地元のプロの皆様の映像も。
かっこいい!
この太鼓ですが、過去の表現プロジェクト演習の際に録った映像がYoutubeに上がっています。みなさん、ぜひ予習してくるように、との先生のお言葉でした。
次回は出発直前、9月9日に事前指導を行います。
準備、体調、予習を万全にして臨みたいところです。
2016/6/28 佐渡 第一回
表現プロジェクト演習QのTAを担当しております、小山田藍です。
さっそく第一回の講義の模様をお届けいたします。
表現プロジェクト演習Qは、夏休み5日間に渡って開催されます。1日目から3日目まではひたすら鬼太鼓を叩く練習をし、4日目がお祭り本番という行程です。今回の講義では行程の確認と自己紹介を行いました。
連日朝早くから夜遅くまで(お祭り当日はなんと5時に会場に集合。5時起床ではありません。5時集合!)のハードスケジュールとなっております。現地の方と直接お話しする機会もたくさんあるとのこと。なかなか得難い体験ができそうですね!
行程の説明の後は自己紹介。
人文学部の学生をメインとし、教育学部、農学部など、バラエティ豊かな面々となりました。
受講理由も、「地元である新潟のことをもっとよく知りたい」「自分の専攻の勉強にしたい」「佐渡に行ってみたい」…などなど。皆さん色々な思いのもと参加されていました。ぜひみんなで楽しい5日間にしたいですね!
次回は当講義の担当教員である中本先生・加賀谷先生から、佐渡の鬼太鼓についての講義をしていただきます。