平成22年度_超域文化論(演劇)

2011/2/9 公演へ向けて、いよいよ大詰め

みなさんこんにちは!TAの小川です。

さて超域文化論<演劇>も、正規の授業時間としては今回が最終回となりました。とはいえ公演を目前に控え、みんな授業時間に関係なく集まって稽古や打ち合わせを進めているようです。今日も授業前から集まったメンバーで、せりふの読み合わせが始まりました。場所は前回に引き続き、西新潟市民会館です。


そして今日は何やら大掛かりな装置が登場。これはお湯の中にドライアイスを入れて、煙を出すための装置です。ラストシーンで蒸気機関車の蒸気を表現するために使われます。


客席から見るとこんな感じ。なかなか幻想的です。音と照明とも合わせて、2回ほど試しました。


こちらも稽古中の一場面です。演技の途中で上からロープを垂らすのですが、舞台袖での操作がうまくいかず、タイミングが合わないというトラブルも。舞台装置を駆使してつくりあげる作品だけに、仕掛けがうまく動かないと演技もスムーズにいきません。ひとりひとりが緊張しつつも、自分の役割を一生懸命果たそうとする様子が伝わってきました。


10月から時間をかけて取り組んできた舞台製作も、いよいよ大詰めです。役者さんも裏方さんもお互いに声を掛け合って、最終的な確認をしながら稽古に臨む。それを取りまとめる演出さんは、ときに厳しく場を律しながらも、しっかりとしたイメージをもって全体を引っぱっていく。稽古を重ねるごとにそんなチームプレーがはっきりと見えてきたように思います。


今回でこの授業報告も最終回となります。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。少しでも詳しく授業の様子が伝わっていれば幸いです。そして改めて、授業の指導をしていただいた大井先生、伊藤先生、齋藤先生、本当にありがとうございました。

……さて、授業は終わってしまいますが、まだまだ受講生たちの準備や稽古は続きます。公演の幕が開くのはこれからです。

新潟大学超域文化論<演劇>発表会

「ジョバンニの父への旅」(作・別役実)

2011年2月13日(日) 14:00~(開場は13:30~)、西新潟市民会館にて

入場無料

ぜひ、授業の成果を観にいらしてください。お待ちしています。


2011/2/2 照明講座②

こんにちは!小川です。

今回は西新潟市民会館にて、照明と音響を中心に授業がおこなわれました。12月のときと同様、伊藤先生に指導していただきながら、第1幕から順に照明と音のきっかけや色の具合を決めていきます。具体的には照明卓と音響卓、演出さんがそれぞれマイクをもち、舞台を見ながら確認していくかたちで進められました。また、役者さんたちも舞台に出て、照明の下で演技をしました。


客席後ろにある音響卓です。用意してきたBGMを各場面で流し、タイミングなどを確認しています。


 

こちらは照明卓。「これはどうですか?」「ちょっと暗すぎます」「ではこれは?」といった具合に、考えてきた照明のプランを提示しながら、客席から舞台を見て判断する演出さんとやりとりをしています。ひとつの場面の照明が決まるたび、暗転の秒数や明かりを切り替えるタイミング、きっかけのせりふなどをしっかりメモします。


照明卓の操作レバーにはテープが貼られ、照明器具の位置や明かりの色が書きこんであります。


本番まであと十日余り。各役割を担当するメンバーがひとつになって、良いものをつくろうとしている様子が伝わってきます。

ここで公演の告知です。

上のチラシにもあるとおり、本番の公演は

2011年2月13日(日) 14:00~(開場は13:30~)

西新潟市民会館にて行われます。無料ですので、ぜひたくさんの方に、授業の成果を観に来ていただければと思います。

詳細、お問い合わせは人文学部、齋藤陽一研究室(y.saito@human.niigata-u.ac.jp)までお願いいたします。


さて、いよいよ来週で授業は最後となるのですが、自主練習の時間がすでにかなり入ってきているようです。今回も授業終了後、時間のある限り舞台を使って、照明の確認や稽古が続けられました。メンバーそれぞれのイメージが、うまく形になっていくといいですね。


それでは来週の授業報告も、どうぞお楽しみに!



2011/1/26 舞台製作、進行中

みなさんこんにちは!小川です。

今日もそれぞれの役割ごとにわかれて、授業がスタートしました。授業前からスタジオにいた人もいるようで、それぞれの作業に集中して取り組んでいます。

役者陣は演出さんを中心に発声をしてから、先週の続きである第4幕の稽古に入りました。おままごとをする場面なので、子供の人形やござなどの小道具を使います。「せりふが雑にならないように」「椅子の位置、もう少し動かして」など、演出さんが指摘をしつつ、稽古が進んでいきます。


こちらは照明さんたち。ミュージカルのDVDを参考にしながら、照明のプランを考えています。来週は再び、本番で使う劇場で照明についての授業があるので、それまでにひととおりのプランを決めておかなければなりません。


音響担当のメンバーも、効果音について検討中です。劇中で流す電車の音を、何度も聞きながらどう使うか話し合っています。

 


小道具も、着々とできあがってきています。段ボールで形をつくったら、上から色を塗っていく予定です。


スタジオで稽古をしているメンバー以外の役者さんたちは、隣の部屋で自主練習中。時間は無駄にできません。


本番を2月13日に控え、そろそろ時間外の稽古が増えてきたようです。テストやレポートで忙しい時期ですが、放課後の時間などを使って稽古は進められています。2月になったらもっと増えるとのこと。インフルエンザが流行っていますが、体調を崩さないよう十分気をつけて、頑張ってほしいですね。

次回は小針の西新潟市民会館から、授業の様子をお届けします。お楽しみに!


2011/1/19 一歩一歩、確実に舞台をつくる

こんにちは!小川です。

さて前回に引き続き、衣装や小道具の準備が進んでいます。下の写真は衣装係さんたち。手持ちの服や小物を並べ、どの登場人物にどんな衣装を着せるか検討中です。

 


こちらは段ボールで製作中の小道具です。少し形が出来てきました。



そして役者陣は、先週の場面に続く第2幕と第3幕を稽古中。第2幕は学校の場面、第3幕は劇中劇を演じる場面です。まだ台本は持っていますが、せりふを言うときにはなるべく台本から目を離したり、台本を持たずに演じる姿もみられました。しかしまだ間違えることも多く、演出さんからは「確実に」との厳しいアドバイスが。役者、演出とも、緊張感をもって稽古に臨んでいます。


先週にも増して、皆がそれぞれの役割を着実に果たし、作業や稽古を進めているという印象でした。本番に向けてどう仕上がっていくのか、楽しみですね。

それではまた次回!



 

2011/1/12 公演に向けて、本格始動

あけましておめでとうございます。小川です。冬休みも明けて、今日は新年最初の授業でした。

スタジオには早くも小道具や衣装が持ち込まれ、公演に向けて着々と準備が進んでいます。授業が始まる前から、時間のある人はスタジオに集まっていたようです。やや緊張感がみなぎるなか、演出さんを中心に芝居の稽古が始まりました。


今日は第1幕をやりました。まずは役者さんたちが動作も付けて演じます。すでに本番の衣装を身につけて演技に臨む役者さんもいます。続いて演出さんが、せりふの言い方やテンポ、動作について、自ら見本を示しながらアドバイスします。


さらにBGMもつけて、場面を演じてみます。音楽がつくことで、ぐんと舞台らしくなりますね。


となりの部屋で段ボールを広げているのは美術担当の人たちです。この段ボールを使って、小道具として登場する「転轍機」を作ろうとしているのですが……そもそも転轍機ってどんなかたちをしていたっけ??ということで、パソコンを使って検索中。


授業自体は久しぶりでしたが、休みの間にも打ち合わせや準備は進んでいたようです。この授業後にも、残れる人たちは引き続き稽古や打ち合わせ、制作を続けました。

来週は、役者陣は第2幕と第3幕の稽古をする予定です。活気に満ちたスタジオで、少しずつ舞台が出来上がっていく様子は見ごたえがあります。

それでは次回の報告もお楽しみに!


 

2010/12/15 照明講座①

こんにちは!小川です。

今回は小針にある西新潟市民会館にて、講師の伊藤裕一先生から照明の種類や操作について教えていただきました。本番もこの会場を使います。

舞台照明は時間や季節、場所から人物の心情まで幅広い表現に使われます。まずは舞台を使って、照明の種類や用途の説明を受けます。


下の写真はホリゾント・ライト。舞台の後ろの幕を染めるライトです。幕の上と下からそれぞれ違う色で照らすとこうなります。


今回のお芝居で問題となっているのが、「夜をどう表現するか」。通常はブルーの照明を使うのですが、ブルーのみでは写真のように人物が見えなくなってしまいます。かといって明るくしすぎると今度はブルーの色が飛んでしまう……今日のところは解決策が見いだせず、保留となりました。夜のシーンが多いお芝居なので、何とか工夫したいところです。


ひととおり説明を受けたあとは、みんなで舞台にあがって照明の明かりを体験してみます。照明は、操作する人だけにまかせておけばいいわけではありません。舞台にいる役者さんも、明かりから外れてしまわないよう立ち位置を気にしながら演技をする必要があるのです。


こちらは照明の操作卓。客席の後方から舞台の様子を見つつ、つまみやボタンで操作をします。照明係の人たちがやり方を教わっているところです。


音響卓もあります。音響担当の人たちは用意した音楽をかけながら、どのシーンでどんな音楽を使うか相談中です。


一時間半の授業はあっというまでした。役者さんは舞台上で照明を意識した動きを、照明さんは照明のプランニングについて、学ぶところが多かったと思います。本番の会場での授業を通して、上演の計画が具体的なものになってきました。

さて早いもので、年内の授業は今日で最後でした。次回は冬休み明けです。お休みの間、ひとりひとりが舞台のイメージをふくらませておけるといいですね。

それでは、よい年末年始をお過ごしください。

2010/12/8 配役オーディション

こんにちは!小川です。

今日は、先週決めたそれぞれの役割ごとに分かれて活動をおこないました。

下の写真は音響と照明担当のグループ。それぞれ熱心に話し合いをしています。とくに照明は来週、本番の会場で講師の方に教えていただくので、それまでに各シーンでどんな色を使いたいか等、決めておかなければなりません。


こちらは大道具・小道具・衣装を担当するグループです。お芝居の中で必要な道具を挙げて、どうやって準備するかを話し合っています。


そしてこちらは、役者をやる人たちです。11人の役のうち、まだ決まっていない配役を決めるべく、オーディションをおこないました。

各自が希望する役と演出のイメージをすり合わせるかたちで役が振り分けられ、実際のせりふをしゃべってみます。先週も触れたとおり男性が少ないので、急きょ齋藤先生もオーディションに加わることに。


一度せりふをしゃべったあとで、「もう少し声を弾ませて」「すねるような感じで」などの演出からの指示に従って、再度演じてみます。「こっちの役もやってみて」と、違う役の指示がある場合も。演出さん、かなり熱心に指示を出し、役者陣をひっぱっていきます。その雰囲気につられるように、まわりからもぽつぽつと意見が出始めました。オーディションにたっぷりと時間をかけて、最終的に今日、ほとんどの配役が決定しました。


毎回授業の初めにおこなう発声練習の「あいうえお、いうえおあ、……」も、ほとんどの人が引っかからずに言えるようになってきました。舞台をつくるというひとつの雰囲気に、皆が徐々に溶け込んできているのがわかります。

それでは次回もお楽しみに!


2010/12/1 スタッフ&キャスト、決まる

みなさんこんにちは。小川です。

今日も台本の読みあわせをやりました。今日はせりふのあいだに拍手や風の音など、何種類かの音が入る場面です。

そこでまず、前回の授業の最後に書いてもらった役者や演出などの希望をもとに、音響を希望する人のみ、別室で機材の準備と音の素材選びをしました。ミキサーやパソコンなどの機械をつないで、音が出せるようにします。なかなか複雑そうです。それから台本の指示に従って、BGMも選びます。


さてそのあいだ、他の人たちはスタジオでいつものように読みあわせをやりました。ひととおりみんなで読んだあと、こちらも役者希望の人たちで役を振り分け、自主的に練習をしました。


機材と音の準備が完了!というわけで音響班と合流し、先程の場面を演じながら音を入れていきます。残念ながら今日はミキサーが使えなかったのですが、音を出す音響班はタイミングを逃すまいと真剣そのもの。音楽が入るとより演劇らしくなります。また役者陣の演技も、だいぶ磨かれてきました。


最後に、音響と役者以外の担当についても決めました。照明、衣装、演出が決まり、役者の配役もほぼまとまってきました。ひとつ問題なのは……男性の人数が足りないため、男性役をどうするかということ。女性がやるか、やるとしたら誰がどの役を、など今日は授業が終わっても演出の人を中心に話し合いが続き、また衣装係も服装の案を出しあうなど、活発な雰囲気でした。どうやら演出の頭の中にはすでに、具体的なイメージができているようです。今後、どう出来上がっていくのか楽しみですね。

ではまた次回!

2010/11/24 家族イスとりゲーム

みなさんこんにちは!小川です。

今日の授業はまず、先週やった「感情のドレミファ」の復習から。先生の吹くリコーダーの音階に合わせて、感情表現を大きくしていきます。

先週よりも皆さん少し慣れてきた様子で、表現が大きくなってきました。下の写真は「喜び」です。

そして今週も引き続き、台本の読み合わせをやりました。今日は「おままごと」のシーン。劇中劇のように、二重に演じるというやや複雑な場面です。おまけにその「おままごと」のなかでは、お父さんの役、お客さんの役、犬の役などが頻繁に入れ替わっていきます。

続いて、レクリエーションです。「家族イスとりゲーム」と題して、即興の家族ゲームをやりました。

父、母、息子、娘、初めはこの4人が舞台上にいて、即興で家族を演じます。そこへもう1人が、4人のうちのどれかの役になって加わります。たとえば父親なら、父親が2人になってしまいますね。そこで、役の争奪戦になります。より主張したほうが父親の役を得ることができて、もうひとりは舞台を降りることになる、というものです。なかなかルールが複雑で、初めは少し混乱がみられたものの、徐々に盛り上がっていきました。

まさに先程の「おままごと」のシーンのように役がどんどん入れ替わっていくので、アドリブでその場の状況に対応し、演技をする力が求められます。

さて、そろそろ自分がどの立場で本番の公演に携わりたいか、考え始める時期が来ました。演劇には役者以外にも音響、照明、衣装、演出などさまざまな役割があります。というわけで今日はポートフォリオに、自分がどれを希望するか書いて提出することになりました。皆さん、希望する役割に就けるといいですね。

ではまた次回もお楽しみに!


2010/11/17 笑いのドレミファ

こんにちは!小川です。

さて、今日は発声をひと通りやった後、前回と同じく台本の読み合わせに入りました。『ジョバンニの父への旅』、第2幕の学校の場面です。先生役と生徒役とのかけあいと、先生役の人が自分ひとりの世界に入ってせりふをしゃべるところがあり、演じ方に工夫が求められます。

次に、いくつかレクリエーションをやりました。まずは「笑いのドレミファ」。「笑い」「泣き」「喜び」「悲しみ」などの感情を、段階的に表現していくというものです。先生がリコーダーで吹くドレミファ……の音階に合わせて、少しずつ感情の表現を大きくしていきます。「喜び」では、最後の高いドまでくると隣の人と抱き合ったり、体全体で表現する人も。逆に「泣き」では、スタジオがすすり泣きの声でいっぱいになりました。

同じことを、今度はグループで。「応援していたチームが勝った」などシチュエーションを決めて、みんなでひとつの感情をじょじょに高めていきます。

さて、続いて登場したのはバスケットボール。2人ひと組になり、ものを投げたり受けたりする感覚をつかみます。はじめは何も使わず、ボールがあるつもりで投げ合う動作をします。その後、実際にボールを投げ合ってみる。ピンポン玉とバドミントンのシャトルでも同じことをやりました。見ている側の人たちからは、「もっと不規則に飛ぶと思う」「必要以上に力を入れすぎでは?」などの声が聞かれました。自然に見せるのは難しいですね。

最後にひとりがひとつずつ、何を投げるか言って投げ、受ける側はそれにふさわしい受け方をするという練習をしました。野球の球、毛糸玉、スイカ、ケーキ、樽、犬(!)など、さまざまなものがスタジオの空中を飛び交いました。実際に投げられたらどう飛ぶか、それをどう受けたら自然に見えるか、想像力と体の感覚を使って挑戦します。ちなみに下の写真は架空の「卵」を受け止めたところ。壊れないようにそっと受け止めた様子がわかります。

感情表現や、ものを扱うこと。普段何気なくやっていることですが、今日の授業を通して演技に結びつけるヒントが得られたのではないかと思います。

それでは次回も、お楽しみに!

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