2013年度_表現プロジェクト演習(日中文化比較)

2013/5/16 第5回 第一回調査(実施時間2013-5-12)

みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。

やっと小国町への第一回調査の日を迎えました。20人全員で前回紹介した日程表どおりに行って来ました。午前中は長谷川邸という江戸時代の建物と小国の真福寺の木喰仏を見学しました。そして昼飯後、越後小国森林公園の「みんなの体験館」で昔話を聞きました。その後、4時30分に小国町を出発、6時前に大学に戻りました。

では、今度の旅について、みなさまに報告します。

<8時30分 農学部 出発>

<長谷川邸へ>

<300年前の建物>

<邸内見学>

<石で柱を支えています。塩・石灰・土を混ぜたもので作った土間は、梅雨の時にはじめじめするので、外から風を通すことが必要です。>

<ドアの上の釘隠し>

<当時の客用便所>

<お風呂用のかまど>

<真福寺周辺の森>

<真福寺の本堂>

<一本の木で作った木喰仏>

<昼ごはん、小国そばふじ井>

<小国森林公園 昔話を聞く> 

<高橋実先生>

<語り手の鈴木百合子さん>     <語り手の五十嵐サチさん>

<昔話に出てきた「ずどぼっこ」を皆に説明する。>

<夢中で昔話を聞く留学生たち>

<記念撮影>

<鈴木さんの笑顔>

いい天気のおかげで、今度の調査はすべて順調でした。次回、お楽しみに!


2013/5/2 第4回 予備調査(実施時間2013-5-2)

みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。

小国町への第一回目調査は、予定通り5月12日に行います。先生が作った日程表は次の通りです。

2013年5月12日

新潟大学農学部前 8時30集合、出発

長岡市越路 長谷川邸見学 10時

長岡市小国町 真福寺 木喰仏見学予定

ふじい(昼食)  12時

小国森林公園   13時半~16時

高橋実さんのお話し

鈴木百合子さんのお話し

五十嵐サチさんのお話し

今年度も、また長岡民話の会顧問の高橋実先生にお願いして、小国町と昔話、昔の暮しなどを紹介してもらいます。昔話の語り手は、鈴木さんと五十嵐さんです。二人とも小国町の出身です。昨年までいつもお世話になっていた山崎さんは今年出席できないそうです。

調査の前に、小国町について皆さんと一緒に見てみましょう。

佐野さんがネットで資料を収集して、次のように紹介してくれました。

○概要

東西を関田山地と八石山地に囲まれ、中央を信濃川水系の渋海川が貫流する、水と緑の豊かな地域。中央部に盆地が開けた地形が古く「一小国の観を呈する」といわれ、それが町名の由来の一説となっている。米作りを中心とした農業が盛んで、小国産のコシヒカリは魚沼産コシヒカリとともにAランクに格付けされている。また、紙すきの伝統があり、製造の過程で雪を活用する、独特の和紙である小国和紙といったものも作られている・・・

○基本データ

新潟長岡市にある。

もとは刈羽郡に属していたが、2005年に長岡市へ合併した。以下はその時点のデータ。

面積:86.15km

総人口:7003人

町の木:雪小国(雪椿の一種)

小国を含む長岡市は世界的に見ても珍しい程の豪雪地帯。

また、新潟県中越地震では震度6強を記録した。

現在では過疎化に加え、高齢者の増加・若年者の流出が続いており、早急な対応が必要な地域として指定されている。

・・・

もっと詳しいことは「山崎正治さん・鈴木百合子さんの語る小国の昔話(稿本)3」を参考にしてください。

今回の授業はまた同じ冊子に載っている「粟ぶくろ米ふくろ」(語り手:阿賀野市分田出身の長谷川マサェさん)という昔話を、皆で読んで内容を考えました。この昔話は難しい方言が入っていますが、非常に面白くて、有名なシンデレラと関係ある話だと言われています。

では、次回は小国行きの授業を楽しみましょう!

2013/4/26 第3回 昔話とは・・・(実施時間2013-4-25)

みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。

今日の授業は、最初にプリントを配布して、昔話によく出てくる「瞽女」「庚申講」「巡礼・六部」について先生が説明するという内容でした。(日本民話の会編『ガイドブック日本の民話』講談社、1991年 参照)

今度わたしたちが訪ねていく小国町にも「瞽女」に関する話があります。

では、昔話とは一体何なのかという質問について、一緒に見てみましょう。

 前回配ったプリントでは、先生は次のようにまとめています。

 昔話とは、①語りの形式が整っている。

      ②場所も時代も特定されない。

      ③語り始め、語り収め、合いの手、伝聞の形式、唱えごとと歌に特色がある。

昔話が始まるときには、例えば「むかし」「むかしむかし」といったような「語り始め」があり、終わるときも「いきがぽーんとさけた」(「山崎正治さん・鈴木百合子さんの語る小国の昔話(稿本)3」27頁、13頁など)といったような「語り納め」があります。そういう決まり文句は昔話の一つの特色です。

授業中には、これらの特色を備えた昔話の例として、報告書の山崎正治さんが語った「あやちゅうちゅう」を読みました。

そして、内容から見れば、昔話には異常な誕生や超自然的な援助者や結婚などの様々な典型的なモチーフがあります。例えば、日本で広く伝わる「桃太郎」は川から流れてきた桃から生れた子の不思議な物語です。このような異常な誕生をモチーフにした物語は、中国にもたくさん似たものがあります。中国に広く伝わる「牛郎織女」の伝説は、天女と人間が夫婦になる物語です。日本でも「織姫と彦星」の話があり、「七夕」という重要な行事は現在も盛んです。

次回は、今度訪ねる小国町とその地域の特徴について調べます。お楽しみに!

2013/4/19 第2回 各自の昔話体験(実施時間2011-4-18)

みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。

今日表現プロジェクト演習「日中文化比較」では、前回ご紹介した18名に加えてもう1人、留学生(中国の黒竜江出身)が増えました。

窓の外は、桜が満開です。今日の授業は、昔話についてのプリントが配布され、その後、各自の昔話体験、自分が知っている話や、小さい頃に聞いたことを自由に話しました。

では、参加者の皆さんが、聞いたことがあるか、本で見たことがある神話や昔話、伝説として挙げた話をここで紹介してみましょう。

高橋さん:桃太郎(聞いた話)、じゅげむ(本)

佐野さん:浦島太郎、猿蟹合戦(本)

神戸さん:花咲爺さん、一寸法師(本・テレビ)

京谷さん:鶴の恩返、笠地蔵

張さん(黒竜江):牛郎織女、七仙女と董永

喬さん(河北):女禍補天、竹取物语

 毛(舟山):イシモチ、タチウオ、蟹の由来譚(話しているのを聞いた)

鹿問さん:酒(鮭?)の助(介)に連れていかれる(家に帰るのが遅くなるのを注意されて)、こぶとり爺さん

神山さん:雪女(テレビ)

石井さん:一休さん

久野さん(山梨):富士山と八ヶ岳(高さ較べ)

田中さん:耳なし芳一、源平の戦い

呉さん(台湾高雄):半屏山(鎮山)の由来(ラジオ)

佐藤さん:かちかち山、三枚のお札

松田さん:舌切り雀

江さん:孫悟空の物語

李さん:三人の和尚

張さん(貴州):猫と虎、猫とネズミ、

頭さん:八郎(秋田の話)

皆が挙げたのは以上の話です。昔話を直接老人たちから聞いた経験があるのは、TAの私だけだ、ということがわかりました。テレビやネットなどが隆盛を誇る現在、若者にとっては、昔のように老人たちのそばで昔話を聞いたり、しゃべったりする機会が少ないので、この授業をきっかけとして昔話を聞き、昔の暮らしを体験してみましょう。

次に、プリントに沿って、民話、昔話の特徴を考えました。

伝説についての説明の後、昔話には、動物昔、笑話、本格昔の区別があること、そして、日本には中国と似ている話が伝わっているという説明がありました。例えば、「花咲爺さん」と中国各地に伝わる「狗耕田」という話が似ていると先生は説明していました。

子供の頃に聞いたり読んだりした昔話や伝説などは、授業中に挙がっただけでなく、まだまだたくさんあると思います。時間があれば、またいろいろと話してみたいですね。

次回も、昔話の特徴について、今回の話を続けます、お楽しみに!

2013/4/15 第1回 ガイダンス・自己紹介(実施時間2013-4-11)

みなさんこんにちは! TAの毛久燕です。最初の授業報告です。よろしくお願いします。

2013年度表現プロジェクト演習「日中文化比較」(人文学部橋谷先生担当)には18名の学生が参加しています。参加者の中には、中国の湖南大学や黒竜江大学、それから台湾からの留学生もいます。日本人の学生には、新潟出身者だけではなく、秋田県や山形県・山口県の出身者がいます。

この授業は、新潟という日本の豪雪地帯の独特な民俗文化を体験し、実地研修・調査では地元の語り手から面白い昔話を聞きとります。そして、調査の結果を中国語や韓国語に翻訳します。大学外での作業が多いことが特徴で、共同でのグループ作業がこの授業の基本となっています。今年の授業では、日本の各地から来た学生や留学生たちが集まって、お互いの異文化に対し、理解を深めてゆくことを期待しています。

自己紹介では、民俗学を専門としてこの授業に参加している学生や、新潟の独特な民俗文化を知りたい学生、昔話に興味を持っている学生がいることがわかりました。また、留学生にとってこの授業は、まず日本の文化を知る機会、そして、日本人学生たちとたくさんの交流機会を得て、友達をつくる機会になると思います。

最初の授業では、橋谷英子先生が昨年編集し、日中の学生たちが共同作業で完成した「山崎正治さん・鈴木百合子さんの語る小国の昔話(稿本)3」が配布され、この授業の最終目標の説明がありました。そして、配布資料から、一つの例として「干支の始まり」という昔話を読んでみました。学生たちは昔話に出てきたネズミの優しさを印象深く読み、自分の国や地元に伝わる似ている昔話と比べて、いろいろな感想を話しました。地域の魅力を感じます!では、次回を楽しみに!

 

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