2013年度_表現プロジェクト演習(同人誌制作)

2013/11/12 同人誌制作 第5回

同人誌制作、第5回目です。
リレー小説の初回担当の方が、なんと2パターンも書いてきてくれました! すごい。
「どちらも以前に書いたもので、続きが書けなくなっていたから、みんなに結末をつけて欲しいと思って持ってきた」とは言っていましたが、続きを書く人たちにとっても選択肢があるというのはありがたいことですよね。
その場で2作を読んだあと、どちらのお話を続けて書いていきたいか多数決をとりました。
さて、その2作がどんなものだったかというと……

『トモダチ』
時は21XX年。日本ではロボット初の首相が誕生していた。
両親は仕事に出ており、仮病で学校を休む夏希の世話を焼いているのは、ポスト型二足歩行ロボット「ポス子」。先生は「人もロボットも仲良く暮らして生きたいね」と言っているが、クラスのみんなは「ロボットなんて壊しちゃえ」と騒いでいる。そんな中、ロボットの味方をした杏子に対するいじめが始まっていて……

『友達ごっこ』
午後イチの授業は現代文。先生が抑揚のない声で「走れメロス」を読む声が聞こえている。そこに突然、耳につく湿った破裂音が鳴り響いた。それはクラスのヒーローである川上誠が“脱糞”した音だった!!

多数決の結果は、同点。『友達ごっこ』のショッキングな設定に、続きが読みたいなぁと思わされたのですが、自ら続きを書かねばならないみんなは、いざ書くことになった時の書きやすさも考慮していたみたいです。そりゃそうですね。

結局、どちらが「リアリティ」のある話として膨らませていけるかということを検討して、『トモダチ』が採用されることになりました。


ロボット社会の設定を書く際には、もっとマニアックな詳細を書き込んでいくことで小説としての<まことらしさ>を生み出す必要がある、と先生から。
最終回までの担当順も決まり、次回からは『トモダチ』の物語が展開していきます。
思いもよらぬ話に広がっていくのがリレー小説の醍醐味ですよね。来週が楽しみです。

2013/11/8 同人誌制作 第4回

こんにちは。前回は小説の合評だったのですが、今回はまた詩に戻ってきました。
前回に引き続き、みんなからは、質問に加えて、こう変えたらどう? という具体的な提案も続々でてきます。

なんだか今回はところどころでダジャレが炸裂していたので、紹介。
例えば……【納豆】をテーマにした詩。
「すき? きらい? なんてナンセンス」というところを、いっそ、
「すき? きらい? なんと(=なっとう)ナンセンス」にしてしまって、とことんナンセンスにすれば? とか、
【空洞】というタイトルの詩では、
「飲み干された空き缶のように、/ぽっかりと」というところを、飲み干された空き缶では重複表現になって変だから、もっと具体的なものを持って来て、たとえば
「飲み干されたポカリスエットのように、/ぽっかりと」という感じで。
などなど、有益なアドヴァイスでありながらも、みんなで笑わずにはいられませんでした。

先田先生からは、全体的に≪説明≫する詩になってしまっているという指摘がありました。
極力、そぎ落とせるものはそぎ落とし、ポンポンポン、と即物的な言葉を配置することで
かえって言葉そのものは生きてくるのだ、と、実際にみんなの詩を作りかえてみてくださいました。
確かに、説明になっている部分がそぎ落とされると、ぐっと鮮烈な印象に変わりました。
これは、手を入れる際にきっと大きな指針になりますね。

さて、次回からはリレー小説が始動します。
参加希望者は10人近くおり、大作になっていく予感。
今回は第1回、第2回の執筆者を募りました。
いったいどんなふうに物語が始まるのでしょうか! 来週のお楽しみです。

2013/10/29 同人誌制作 第3回

こんにちは。TAの久賀です。
前回は詩でしたが、今回は小説の合評が行われました。

もっとストーリーに起伏が欲しい、
ここはもっと具体的に書き込んだほうがいいんじゃないか?
となかなか辛辣な意見が飛び交います。

先生からは、随所で読み手に引っ掛かりを感じさせ「何なんだろう? 何なんだろう?」と引っ張って
最後まで読ませることができるよう留意しながら書くとよいというアドヴァイスも。

自分ひとりで書いていたときには気付かなかったことが、みんなからの意見でどんどん浮き彫りになっていきます。
やり玉にあげられているような気分になって、なかなか辛いものだとも思うのですが、
自分が書いたことを他人がどのように読むのか、いざ聞いてみると意外なことばかりで面白くもあります。
みんなから出た意見を通して、検討されなおすことで、今回合評をした小説がどのような変化をみせるのか、とても楽しみです。

2013/10/21 同人誌制作 第2回

こんにちは。TAの久賀です。
今日は二週間ぶりだったということもあり、その間に皆さんが準備してきた作品がたくさん集まりました!!

さっそく、詩を作ってきた方々に自分の作品を朗読してもらい、合評スタートです。
みんな最初のうちは遠慮がちでしたが……

面白いと感じたところ、良く分からなかったところ、もっとこうした方が良いんじゃないかという具体的な意見まで、だんだん率直に言い合えるようになってきました。

先生からは、詩をつくる際、説明調にならないよう、イメージの取り合わせを工夫することに気をつけると良いというお話がありました。そして先生が例として挙げた俳句を、一部分だけ変えて良い句に作り替えてみようということになり、みんなが即興でポンポンと案を出して盛り上がりました。


来週は、小説の合評もはじまります。タイトルを見ただけでも、さまざまな雰囲気の作品が集まっていることがわかって、これは読むのが楽しみですねえ。
それでは、また来週、授業の様子をお伝えします。

2013/10/8 同人誌制作 第1回

こんにちは! 表現プロジェクト(同人誌制作)のTAを担当する久賀と申します。

第一回のガイダンスには、定員を大幅に上回る参加希望者が集まりました。

そこで、詩・小説・俳句・エッセイなど何を制作したいか、雑誌制作にあたって装丁やカット、あるいは校正など文芸以外での「技」をアピールしてもらうためのアンケートをとることに。
結果、18人のメンバーが決定されました。

その後、昨年度に制作された雑誌を見ながら、今後どのように雑誌制作を進めていくのか、先生からの説明がありました。

授業時間内では、それぞれの作品にたいする合評が中心となります。
本音で感想や意見を言いあうことで、自分で見たときと他人が見たときのギャップに気付くことができる合評はとても大事だというお話でした。
それぞれの作品がブラッシュアップされていき、雑誌に掲載されるまでにどのような変化を辿るのか、とても興味深いです。

次回からはそれぞれの作品を持ち寄り、さっそく合評が始まります。
どんな作品が集まってくるのでしょうか……たのしみですね!! 
積極的な意見交換がされることを期待しています。

それでは、(来週は祝日でお休みなので)また再来週!

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