2014年度_授業報告_表現プロジェクト演習(日中文化比較)

2014/5/19 第5回 第一回調査整理(1)(2014-5-15)

みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。
 今日の授業はまず5月11日に見学した長谷川邸について、一番印象に残ったことを、みんなが発表しました。日本人の学生は長谷川邸の広大な敷地や、広い土間、お風呂用のお湯を沸かす大きな竈、蔵の厚い壁と鴬張りのような床の工夫、などに驚きました。留学生は鶴の模様をした綺麗な釘隠しや囲炉裏、文化遺産として残された立派な仏壇、太くて高い梁などについて特に印象に残った、と言いました。こんな梁なら泥棒も隠れやすい、と「梁上の君子」と言う言葉が初めてぴったり分かった、と言いました。この言葉は日本語にも入っていますね。資料館には山本五十六や近衛文麿の書簡が残されていて、昔の当主の交流が広かったことに驚いた学生も多かったようです。
IMG_3835
 次は語り手の五十嵐サチさんが語ってくださった「稲荷様のお参り」について録音を聞きながら、内容をもう一度確認しました。
「稲荷様のお参り」のあらすじ:
 昔々、あるところに小さい村があり、村には稲荷様が祭られていた。その祠の後ろには杉の木があり、杉の木に藤の蔓が絡んでいた。季節になると、村人たちは藤の花を見にお稲荷様へとお参りに来るのだった。だがある年に限って、藤は芽吹きもせず、花も咲かなかった。村人たちはどうしたのだろうと思っていた。そんなことがあった頃、村の庄屋さんは用事で都(江戸)に出かけた。都にはお祭りのように人が大勢いた。庄屋さんが仕事を終え、あたりをぶらぶらしていると、赤い鳥居が立っていて、奥にはお稲荷様を祭るお社があった。お稲荷様は大きかった。庄屋さんが境内を見回していると、奥の方、石の上にはとても綺麗な娘さんが悲しそうに座っている。庄屋さんはその娘さんに「体の具合でも悪いのですか」と声をかけた。娘さんは「いいえ」と答えた。庄屋さんはなぜそう沈み込んだような様子をして座っているのかと娘さんに聞き、「よかったら、わけを教えてください」と言った。娘さんは「お稲荷様にお参りに来て、帰ろうと思ったけれども、帰りの旅費を落としてしまって、どうしていいか分からない。落としたお金を探したけれども見つからない。」と言った。庄屋さんは財布を取り出し、必要な金を娘さんにあげ、急いで村に帰りなさいと言った。娘さんは何度も何度もお礼を言って、庄屋さんと別れた。庄屋さんも自分の村へと帰った。村に着くと「庄屋さんがいない間にいいことがあって、藤の花が咲き始めた」と村人が庄屋さんに告げた。藤の花が咲いたので皆はお花見をしようと、お稲荷様へお参りに行った。庄屋さんがお稲荷様の前に行くと、お金が置いてある。そのお金を数えてみると、庄屋さんが都で娘さんに渡したお金と同じ額だった。庄屋さんはあの綺麗な娘さんは藤の精だったのだと思った。藤の木を見れば、まるで花が喜んで咲いているようだった。庄屋さんは親切をしてよかったと思った。
 鈴木百合子さんが語ってくださった「人の博労・狐の博労」については、来週お楽しみに!

2014/5/14 第4回 小国町への第一回調査(2014-5-11)

みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。日程表は次の通りです。
・日時:平成26年5月11日(日)
・スケジュール
8:30  新潟大学農学部前集合 (45分)出発
10:30~11:20   長谷川邸見学
11:40  小国町諏訪井「小国そばのふじい」昼食 小国の高橋先生も同席
13:00  バスでセブイレブン小国店で待つ鈴木百合子さん迎えに
13:20  小国森林公園 みんなの体験館到着
13:30  高橋先生は五十嵐サチさん乗せて会場へ
13:40~14:10  小国の渋海川のくらし 高橋実先生
14:10~15:00  語りを聞く
鈴木百合子さん 「人の博労・狐の博労」「松太郎」「戦争のころの村の話」
五十嵐サチさん 「稲荷様のお参り」
15:10~16:00  意見交換
16:10  バスに鈴木百合子さん乗せて会場出発 帰路へ
17:40  新潟大学着

今年の参加者は大勢でした。国際センターの足立先生も参加しました、合わせて28人です。

調査(見学)は前回紹介した日程表とおり、行ってきました。午前中は長谷川邸という江戸時代の建物を見学し、午後は小国森林公園の「みんなの体験館」で昔話を聞きました。

では、今度の調査(見学)について、みんなに報告します。
IMG_3722

 

 

 

 

 

[トランプを選んで席を決める]

IMG_3726

 

 

 

 

 

[乗車 8時30分 農学部前を出発]

 

 

 

 

300年前の建物の「長谷川邸」を見てみよう。

IMG_2085

 

 

 

 

 

 

IMG_3731

 

 

 

 

 

[表門]

IMG_3733

 

 

 

 

 

 

[主屋]

IMG_3735

 

 

 

 

 

 

[邸内見学]

IMG_0312

 

 

 

IMG_0310

 

 

 

 

 

[展示室]

IMG_3765

 

 

 

 

 

 

 

[蛇の目型弁当箱]

IMG_3786

 

 

 

 

 

 

「小国そばふじ丼」

IMG_3778

 

 

 

 

 

 

 

[昼食]

IMG_3783

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[自己紹介]

 

 

 

 

昼食後、「小国森林公園」に向かい、昔話を聞きました。

IMG_3787

 

 

 

 

 

 

[みんなの体験館]

IMG_0316

 

 

 

 

 

 

[ここで昔話を聞く]

IMG_3807

 

 

 

 

 

 

[語り手の五十嵐サチさん(左)と鈴木百合子さん(右)]

IMG_3792

 

 

 

 

 

 

 

 

[高橋実先生]

IMG_3794

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3795

 

 

 

 

 

 

[江戸後期における越後魚沼の雪国の生活を活写した書籍]

IMG_3799

 

 

 

 

 

 

 

 

中国で出版された『北越雪譜』

IMG_3818

 

 

 

 

 

[鈴木さんが持ってくださったお父さんの遺品、識別標]

IMG_0315

 

 

 

 

 

 

[窓から見える八石山の様子]

IMG_3810

 

 

 

 

 

 

[話を聞く学生たち]

IMG_3823

 

 

 

 

 

 

[記念撮影]

 

 

 

 

 

4時30分に小国町を出発、6時前に大学に戻りました。調査の報告は以上です。お話の内容については、次回をお楽しみに!

2014/5/14 第3回 昔話研究の歴史(2014-5-8)

みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。
前回『猿蟹合戦』の話はまだ覚えていますか?では、江戸時代の絵本(赤本)の『猿蟹合戦』を見てみましょう。
20140514222009277-1

*石井正己著『図説日本の昔話』河出書房新社 2003年*

今日の授業では、昔話研究の歴史についての説明がありました。
① ヨーロッパの近代:例えばグリム童話に関する研究、モチーフ研究など
② 話型の国際比較研究
例えば日本の昔話は爺と婆を主人公にする場合が多い、中国の昔話は兄と弟を主人公にする場合が多いです。
③ 日本での研究
という三つの部分に分けて事例を挙げながら紹介されました。
次回は小国町への調査です、お楽しみに!

2014/4/28 第2回 昔話とは?(2014-4-24)

 みなさんこんにちは。TAの毛久燕です。

 今回から6名、中国からの留学生が増えました。前回からの2名とTAの私を含めて留学生は全部で9名となりました。留学生たちは、復旦大学(上海)、華中師範大学(武漢)、中央民族大学(北京)、黒龍江大学(黒龍江)から来て、出身地(省)もさまざまです。中国にはたくさんの民族がいますが、今回は、漢族のほか、イ族や満族、回族の学生もいます。

 前回は、去年の資料集から「ふるやのもりや」という昔話を読みました。今回は、去年の現地調査の録音を、皆で聞き、実際の雰囲気を味わってみました。学生は「文字で見るより感じが分かる」と感想を述べていました。

 今日の授業は、配布されたプリントに沿って、「昔話」や「民話」とはどういうものかということについて学びました。

 民話→folklore、民衆の間に語り伝えられた話。IMG_3720

 民話には神話、伝説、昔話が含まれます。

 昔話→むかし、とも言う。人物、場所、時代を特定しない。

 昔話は、動物昔話、本格昔話、笑い話、形式譚、世間話に分かれます。

 それぞれの概念について、例を挙げながら先生が説明しました。

 ここでは、一例として、学生が思い出した動物昔話を紹介します。

※「サルカニ合戦」(動物昔話)

 カニはおにぎりを持っていて、サルはカキの種を持っていた。サルはカニにおにぎりをくれたら、カキの種をあげると言った。サルはすぐにおにぎりを食べてしまったが、カニはカキの種を植えた。するとカキはだんだん大きくなって、やがてカキの木になった。そして年月がたち、カキの実がたくさんなったが、カニは自分でカキを取れずに食べたいと思っていた。するとサルがやってきて、カキを取ってあげると言った。サルはカキの木に登ったが、自分だけでおいしいカキを全部食べてしまった。そして、カニには食べられない青くて硬いカキの実を投げつけた。カニはカキの実をぶつけられて死んでしまった。

 親をサルに殺されたカニの子どもたちは、敵を討とうと栗と臼と蜂と牛糞と共にサルの家に乗り込んだ。栗は囲炉裏の中、蜂は水桶の中、牛糞は土間に隠れ、臼は屋根に隠れた。サルが家に戻って来て囲炉裏で身体を暖めようとすると栗がはじけてサルは火傷をおい、急いで水で冷やそうとしたら蜂に刺され、驚いて家から逃げようとしたら牛糞に滑り、屋根から臼が落ちてきて猿は潰れて死に、サルの子ども達は親の敵を討った。

 これは中国でも有名な話です。題はいろいろですが、だいたいのあらすじは、ある動物のお母さんが殺されて、子どもたちがかたき討ちに行く途中、いろいろなものが加わって、一緒に退治します。実はこのような話は世界中に広がっていると言われています。中国の場合、特に西南少数民族では、鶏が主人公になっているものが多いです。

 笑い話では、日本では例えば「一休さん」、中国では例えば「阿凡提」「徐文長」があります。

 以上が今週の授業報告でした。来週は休みです。中国のあちこちから来た留学生の出席のおかけで、これからこの授業はもっと面白くなると思います。

 次回(5月8日)は昔話研究について説明します。お楽しみに!

 

2014/4/22 日中文化比較 第1回 ガイダンス(2014-4-17)

みなさんこんにちは! TAの毛久燕です。2014年度表現プロジェクト演習「日中文化比較」(人文学部橋谷先生担当)の最初の授業報告です。よろしくお願いします。

この授業では、新潟という日本の豪雪地帯の独特な民俗文化を体験し、実地研修・調査(3回)で地元の語り手から面白い昔話を聞きます。そして、それらの話を中国語や韓国語に翻訳します。授業外の作業が多く、共同でのグループ作業がこの授業の基本となっています。

最初の授業では、去年の受講生たちが共同作業で完成した「鈴木百合子さん・五十嵐サチさんの語る小国の昔話(稿本)4」(去年の授業報告書)が配布され、この授業の最終目標について先生から説明がありました。小国町全図

調査地は、今年度も新潟県長岡市小国町です。

調査予定日:5月11日、5月25日、7月13日

今回は中国留学生は2名だけでしたが、日本人学生は、人文学部以外に経済学部と教育学部の学生もおり、18名でした。出身地は新潟県のほか、秋田県、山形県・長野県・富山県・埼玉県に広がっています。新潟県出身の学生では、佐渡市や燕市、三条市、新潟市、上越市などです。

自己紹介では、学生たちが、なぜこの授業を選んだか、自分の聞いたことがある昔話などを話しました。

「あまり昔話を知らないので、この授業でいろんな昔話を聞けたらいいなと思います。」

「昔話を学ぶほかに、留学生と仲良くしたいと思います。」

「地元に伝わる昔話にすごく興味があるので、今回は頑張って参加していきたいなと思っています。」

「中国の文化に興味があるので、留学生たちに教えてもらいたいです。」

「小さいころに人魚や河童などの話を聞きました。信じがたい話が多いので、一体誰が、どうやってそういう話を広めていったのだろうと不思議に思います。」

「新潟に来たので、新潟の昔話とか聞きたいなと思っています。」

「小さいころ、『天狗(天の犬)』の話を聞きました。物語には興味があって、日本の方々と仲良くしたいです。」(上海出身の留学生)…

最後、報告書の「ふるやのもりや」(鈴木百合子の語り)という昔話を読んでみました。感想については聞けませんでしたが、興味深くて読んでいた様子はとても印象でした。

では、次回を楽しみに!

 

  • お知らせ
  • 表現プロジェクト演習の特徴
  • 授業科目
  • 過去の授業科目
  • 新潟大学人文学部GP(2010-2012)
  • GPの概要
  • GP実施計画
  • GP事業とは
ページの先頭へ戻る