2014年度_授業報告_表現プロジェクト演習(同人誌制作)
2015/2/5 同人誌制作 第15回(15.02.02)
みなさん、こんにちは。
同人誌制作の授業も、本日ついに最終回を迎えました。
慌ただしい時期ですが、みなさん締め切りをきっかり守って原稿を提出(我がこととくらべますと頭がさがる思いです……)し、そしてそれを受けた版下担当の方の頑張りによって、授業開始までにすべての工程を終え、今回晴れて業者の方をお迎えすることができました!めでたい!
原稿をまとめたCD-ROMを業者のかたにお渡しし、全員で最終確認をおこないました。しかし、とくに問題もなく、10分ほどで打ち合わせ終了・・・・・・みなさんほんとうに素晴らしいです。
(先田先生もにこにことなさっています・・・・・・!)
冊子の完成と受け渡しは3月3日ころとのおはなしでした。同人誌が届いたら毎年恒例の打ち上げとして鴨鍋パーティーをおこなう予定です。ひと月後が待ち遠しいですね!
ということで、このブログも今回の原稿完成のご報告をもちまして終了となります。半年間お付き合いくださり有難うございました。
それではみなさん、ごきげんよう。 (TA 後藤)
2015/2/5 同人誌制作 第14回(15.01.26)
みなさん、こんにちは。
さて、今週教室に到着してみると……、
みなさん先週の約束通り、副題の案を黒板に書いているところでした!
全員が書き終えたところで、授業開始です。
編集長が司会を担当し、提出された副題の原案にどのような意味がこめられているのかを、順に聞いていきました。
全員のプレゼンテーションが終わったところで、多数決をおこなったところ“crystallization”と“Muse”がほぼ同票となり、この二題にしぼり再び多数決をとることに。
2度目の多数決の結果、今年度の副題は“crystallization”(結晶化、結晶体)に決定しました!
そして今回、装丁の担当者から表紙のデザイン案が提出されました。
先週の時点では副題が決定していなかったため、WORDSNOWという主題からイメージされる雪の結晶をモチーフに構成した、というおはなしでしたが、結果的に”crystallization”という副題とも調和した表紙となりました。写真だと見えづらくなってしまっていますが、黒く見える箇所にも、よく見ると雪の結晶が配置されています。
提出されたデザイン案について、参加者のみなさんからは「WORDSNOWのフォントを工夫してはどうか」、「雪の結晶にまじえて文字をふらせてみてはどうか」という意見も出され、このデザイン案にすこし手を入れてたうえで、表紙の完成となります。
その後、先週からの各部門の進捗状況を確認し、のこり時間は部門ごとの作業にあてることになりました。
来週の原稿の完成まで、あともうひといきです。
それでは、今週はこの辺で。(TA 後藤)
2015/1/23 同人誌制作 第13回(15.01.22)
みなさんこんにちは。
まいにち寒くはありますが、突き刺すようだった風がどこか丸みを帯び、季節がまた春に向かうのを感じます(もっとも、冬 第2章突入の可能性もまだ充分に残されていますが・・・・・・。)。
さて、大学では冬休みが明けてまもないのですが、今度は春休みがすぐそこ、ということで、同人誌の完成に向け、今回は各部門の進捗状況の報告と、原稿提出にむけて必要な要素の確認をおこないました。
はやくも提出完了、という部門もありましたが、人数のおおい部門ではやはり連絡の取り合いや作業の日程調整がむずかしいようで、完成まであとすこし時間が必要のようです。
また、装丁・イラストに関しては、昨年度の同人誌を参考にしながらあらためて打ち合わせをおこないました。
そしてその後、部門に分かれての作業の時間となり、話し合いを終えたところから今回は解散となりました。
副題も今週決める予定でしたが、残念ながら案が出なかったので来週に持ち越しです!
先生からは「授業に来た人から黒板に案を書くように!」とのお言葉がありましたので、来週の授業開始時には、たくさんのアイディアが出されることと期待されます。
では、今週はこの辺で。(TA 後藤)
2015/1/23 同人誌制作 第12回(15.01.15)
皆様あけましておめでとうございます。
新年第1回目の授業は、今後の日程と作業工程の確認からはじまりました。
これからは、いままで出された作品を1冊の同人誌としてまとめる段階に入ります。予定としては2月2日版下完成、そのため1週間前の26日が全原稿の提出締め切りとなりました!
それまでにおこなう作業は
・前回決めたグループ内での、各作品相互確認(字句や形式面でのミスがないかなど)と掲載順の決定
・作品に添えるイラストのイメージの考案
・リレー小説の推敲
・表紙、扉などのデザイン
と、まだまだ盛りだくさんです。個人作業のほか、これからは共同作業も増えてきます。授業時間の前後では、受講生のみなさんが積極的に相談をおこなう姿がみられました。
さて、作品の合評は前回でひとまず一巡しましたが、はじめの意見交換をふまえ改訂版が用意された個人作品がありましたので、のこりの時間をつかって検討をおこないました。
今回は14作の俳句が提出され、発表者から話し合いたい内容も提示されました。ことばの選び方が絶妙で思わずみんなでにやりとしてしまうものもあれば、表現したい内容は面白いものの17文字では言い表すのがむずかしく、良い改案はないかと頭を悩ませたものもあり、充実した内容でした。先生からは、一読すると月並みな句でも、句の配置を工夫することで活かせる場合もあるというお話がありました。
人の表現にどんどん首をつっこみ、みんなでより良い作品にしていこう、と再確認したところで、本日の授業はお開きとなりました。同人誌の副題を各自考えてくることが今週の課題です。来週の編集会議でどんなアイディアが出されるのか楽しみです。
では今週はこの辺で。 (TA 後藤)
2015/1/23 同人誌制作 第11回(14.12.22)
みなさんこんにちは。
年内最後の授業となりました。そしてこの時間を終えれば、みなさん冬期休暇へ突入です!
まずは、リレー小説最終回の合評です。
物語は、ヒロイン恵美のせりふで幕を閉じますが、そのせりふの含む意味について議論しました。
「不思議な物語の内容に合っているのではないか」「終わりかたは良いがそれまでの部分にその解釈の手がかりとなる要素がもうすこし必要ではないか」「せりふの内容を変えた方が良いのではないか」という多様な意見が出、具体的な代案も出されましたが、最終的にどうおさめるかはリレー小説担当者が相談して決定することになりました。
個人作品に関しては、前回の補足として、先週合評した小説や詩歌について先生からのご指摘とアドバイスがありました。
年内に合評を全員分終えたいところでしたが、ここですこし予定を変更し、同人誌編集の役割分担をしました。編集長、版下づくり、句と歌・詩・小説・エッセイ・イラストの役員が立候補により無事決まり、2月の完成を目指して今後は部門ごとに校正・調整をおこなうことになりました。
年が明けてからは編集作業に力をいれていきます。編集作業を経て、みなさんの作品が1冊の冊子として仕上がります。
では、今週はこの辺で。みなさんどうぞ良いお年をお迎えください。(TA 後藤)
2015/1/23 同人誌制作 第10回(14.12.15)
みなさんこんにちは、
今週は個人作品の合評からはじめました。暦の上では師走・・・・・・というだけあり、きょうは先生がお忙しく、ご用事のため一時退出なさったので、そのあいだ小説・川柳・詩の合評を受講生だけで進めることになりました。
普段とはすこし異なる雰囲気での合評となりましたが、みなさんいつも以上に活発に意見を出し合っていました。
小説については形式面での指摘や、縁語の文章の繋げ方の改案、題と内容の食い違い、物語の緩急の付け方(たとえば、読者に強い印象を与える事件や書きどころとなりそうな点を軽く書いている、など)の指摘がありました。
川柳と詩については、まず質問を通して、読者に伝わっていることと作者が伝えようとしたことのあいだにいくつかの隔たりがあることが確認されました。そして質問を踏まえ、より相応しいことばをみんなで考えたり、批評をしたりしました。志野合評の途中には「御託(ごたく)」と「内省」とは違うか同じか・・・・・・といった哲学的な議論も。
先生が戻っていらっしゃったところで、リレー小説の合評もおこないました。
まずは「俺」「僕」という一人称の使い分け、設定の矛盾について前回の担当者から指摘がありました。そこで、実は第1回からこれまでのあいだには設定にいくつかブレがあることがあきらかに。
このほか、 物語のヒロイン恵美の虚像をどのように描くか、ということが話題となりました。また、次の担当者からは、この回のうちにもうすこし詰めて欲しい箇所について要望がありました。
次回、リレー小説はついに大団円を迎えます。
では、今週はこの辺で。(TA 後藤)
2015/1/15 同人誌制作 第9回(14.12.08)
みなさんこんにちは、
リレー小説も残すところ3回です。通常ひとり2ページのところ、今回の担当者はがんばって5ページもの物語を書いてきてくれました。そしてこの回物語がおおきく動きました。
ただし、丁寧な描写は良いが少し長すぎるのではないか、不要な箇所もあるのではないか、という意見も出され、もっと緩急をつけ、重要ではない部分は思いきってばっさり捨てよう、ということになりました。
つづいて個人作品の合評に移ります。今週は小説2作と短歌3首を扱いました。
今回発表された小説では登場人物の台詞の中で、人物の性格の説明がなされている箇所がありましたが、性格を「説明する」のではなく、たとえば口調や台詞の内容から読者が登場人物の性格を汲み取れるように書いた方が表現としては良いのではないか、という指摘がありました。また、発表者が制作時に気づかなかった矛盾についても鋭い指摘があり、意義のある話し合いとなりました。
授業全体の目標としては、次回で個人作品の合評を終え、再来週からは編集作業に関する打ち合わせにも入りたい、ということですが、さてどうなるでしょうか。
~おまけ~
先田先生・画 「八咫烏」「八咫烏の旗」
今日合評した短歌に「カラス」が出てきたことから。「咫」は「尺」という意味なのだそうです。
先生の、詩に関する刺激的なおはなしと、あいらしい画とのギャップが魅力的です。(TA 後藤)
2015/1/15 同人誌制作 第8回(14.12.01)
みなさんこんにちは、
同人誌制作8回目、今回でこの授業も折り返しとなります。
まずはいつも通り、リレー小説の合評をおこないました。全7回を予定しておりますので、リレー小説も今週提出された第4回が丁度折り返し地点です。だんだんと作品が長くなり、かつ1回ごとに作者を交代して制作しているため、第1回の設定とのくい違いが生じてしまった場面もありました。その場では、ひとまず第1回に合わせよう、ということで落ち着きましたが、最終的にどう仕上げるかは、今後の展開も見つつ、リレー小説の担当者同士であらためて検討することになりました。
表現面についてとくに先生からお話があったのは、小説では解釈や説明を含むことばをできるだけ少なくし、できごとや行為をあるままに描く、ということです。今回の場合は「倒れる」(行為)と「気を失う」(解釈)が例として挙げられました。何気なく使ってしまいそうな一言一句にまで気を配り、場面にふさわしいことばを慎重に選びとる必要があります。
個人作品の合評では、詩と小説を1作ずつ扱いました。
今回発表された小説では、ひとつの事件を視点を切り替えて描くという手法がとられていました。登場人物の視点に応じたことば遣いにするとより面白くなるのではないか、という案が出されました。 余談ですが、今年度の授業ではたまたま同じ日にひとりの受講者がリレー小説の担当者兼個人作品の発表者となる、ということが多く、その人の癖がよく分かったり、共同作品での個性のぶつかり合いと融和がより感じられたりして面白いです(ただし発表者の方にしてみれば、ひたすら緊張の1時間かもしれません)。
詩のほうは、独特のことば(造語)が用いられている箇所があり、「イメージを共有しにくいのではないか」という意見もあれば「それでも面白い表現なので残したほうが良い」という意見もありました。
授業で出された意見を作品に取り入れるかどうかは、各発表者に委ねられます。それぞれの作品がどのように仕上がるのか、同人誌の刊行が今から待ち遠しいですね。
では、今週はこの辺で。 (TA 後藤)
2015/1/9 同人誌制作第7回(14.11.21)
11月は変則的な時間割が多く、同人誌制作の授業は今週2回目です。リレー小説の担当者は、前の人の発表を聞かなければ自分の担当回を書けないので、執筆にかけられる時間がいつも以上に短くて大変です……!
そのリレー小説第3話、今回は主人公の浩太がパラレルワールドをさまよい歩く、という内容です。
表現面については、異質な世界に対する浩太の反応をいかになまなましく描くか、という点が主な話題になりました。内容に関しては、先田先生から、リレー小説には出たとこ勝負の面白さがあるので、次の執筆者を信頼して書くように、というお話がありました。
つづいて、詩2編ととエッセイの合評もおこないました。
今回取り上げた詩にはオノマトペがいくつか使われていましたが、「こうこう(皓々)」、「ひそひそ」など、漢音と和音をどう取り合わせるかが工夫のしどころのひとつです。
また第四回でも先生からご指摘がありましたが、やはりみなさん最後の一連が、全体の説明になってしまいがちのようです。概念的なことばをはじめにもってきて、あとの部分は具体的に書くという方法なら良い、というアドバイスがありました。
今回で全21作中、8作の合評を終えました。年内中に全員分の作品を読むのが目標ということですが、はたしてどうなるでしょうか・・・・・・?!
では今週はこの辺で。(TA 後藤)
2014/12/8 同人誌制作 第6回 (14.11.17)
みなさんこんにちは、
前回同様、今週もリレー小説の合評から始まりました。
前回の描写を活かせている箇所や今回あらたに出された「謎」などはいいのですが、消化しきれていない部分をどうするか、2話目でもう少し詳しく書くべき点、次回以降にまかせる点についてそれぞれ話し合って決めました。また、引用符などの記号を使う場合のルールなどをみんなで確認し、形式面の誤りをひとつひとつ訂正しました。
一通り意見交換をおえたところで、個人作品の合評にうつりました。
小説の合評では、表現自体は面白いが、はたして各表現がその場だけでなく全体の中できちんと機能しているか、という指摘がありました。うわべだけでなく何を意図しての表現上の工夫であるのか、(その解釈は読者にゆだねるものであるにせよ)作者はきちんと答えられなくてはいけません。また、とくに神話など大きな題材をとりいれるときは、題材についてよく勉強し、注意を払わなければ、逆に浅い作品なってしまいます。
詩の合評では先生から、制作の段階であまり「自分が自分が……」と考えないようにしたほうが良い、とのお話もありました。自分を無にして書いたほうが結果として作品に自分が良い形であらわれる(行為の結果、自己があらわれる)、ということです。
今回はなかなか厳しい意見が多かったのですが、それだけ充実した90分間だったともいえます。また、どうやら先生が演習の打ち上げ用にとっておきの「獲物」を用意してくださったとのことですから、それも楽しみに、良い作品に仕上げていきましょう。
では、今週はこの辺で。(TA 後藤)